■題目:「真の父母と私」
■説教:和田康伸 教区長
■御言訓読:
マタイによる福音書(第10章34節~38節)
地上に平和をもたらすために、わたしがきたと思うな。平和ではなく、つるぎを投げ込むためにきたのである。
わたしがきたのは、人をその父と、娘をその母と、嫁をそのしゅうとめと仲たがいさせるためである。
そして家の者が、その人の敵となるであろう。
わたしよりも父または母を愛する者は、わたしにふさわしくない。わたしよりもむすこや娘を愛する者は、わたしにふさわしくない。
また自分の十字架をとってわたしに従ってこない者はわたしにふさわしくない。
■説教内容
私たちの人生には様々な出会いがあります。
渋谷教会でも午後には教会学校の入校式がありますが、そんな中で我が子に良い出会いを求めない親はいないでしょう。学校や会社でも出会いがありますが、出会いの本質的なところはまず家族が出会うところにあります。親子の出会い、夫婦の出会い、兄弟の出会いがそれにあたります。
私が子供のころ、近所に女の子が居ました。その子のおじいさんはシベリアでの抑留を経験した人でした。先生の影響もあって私はアメリカは悪くてソ連は良い国だと思っていたのですが、その女の子はまったく逆のことを言っているのを耳にしたとき、自分の中で『あれっ』と思ったのを覚えています。そんな出来事からみても、周囲の人々、先生、そしてとりわけ家族が自分に大きな影響を与えていることがわかります。
私たちの運勢は出会いによって決まるとも言われるくらいですが、私たちの最高の出会いはメシヤとの出会いでしょう。もしメシヤと出会っていなかったらもっと安楽な平坦な人生だったかも知れません。しかし我々、そして人類にとってもメシヤと出会うのは簡単ではありませんでした。
復活摂理は再創造摂理であり、創造原理によってなされます。そして第1番目に、時代的恵沢の上に立ってなされると原理講論には書かれています。歴史において、Aという人がその責任分担を完遂できなくても、その後に出てくるBという人は、それ以前にAという人が築きあげた精誠の上に出発することが出来ます。
より後に導かれた人のほうが時代的恵沢を受けることが出来るということです。李相権先生の霊界からのメッセージでは、過去に生きた義人や聖人が自分たちは精誠を積んで生きたにもかかわらず時代的恵沢に恵まれなかったということが書かれています。
私たちはメシヤと出会うことが出来ましたがそれは歴史的な出会いなのです。多くの先人の苦労や犠牲、精誠の基台があり、この時代に生まれたから出会えたのです。心情的に表現すればメシヤと出会わせて頂いたと言うことであり、私個人に何かそれに値する内容があったのではありません。先人の積み上げた精誠の基台ゆえであったということなのです。
三陸沖の地震では築き上げた物が津波ですべて流されました。そして日常の当たり前と思っていた生活が実はありえないことの積み重ねであることに気づかされました。それを考えると、メシヤとの出会いはありえないほど有り難いことです。
私がマッチングを受けたときは、メシヤが直接私の為に相対者とめぐり会わせてくださった事に大変感謝し、仲人が真の父母様と言う事は本当にもったいないことだと思っています。
以前に真のお母様から『50歳を過ぎたら下り坂ね』と言われたことがありました。普通ならその言葉にがっかりするのでしょうが真のお母様に直接かけていただいた言葉だと思うと、その言葉さえも本当に嬉しく有り難いと感じました。
祝福家庭は144000人の群れです。そして生きてメシヤと出会うことが許されました。マタイの福音書第10章には『私よりもあなたの父や母、息子、娘を愛する者は私にふさわしくない』と書かれています。私よりもあなたの父や母、息子、娘を愛しなさいと言われるのなら理解しやすいのですが、その逆を言われています。
この聖句は、メシヤとの関係が出来て、その上ですべての人間関係が出発すると教えておられるのではないでしょうか。
皆さんは真の父母を愛しておられると思いますが、他の誰よりも真の父母を愛する私たちになっているでしょうか。文亨進世界会長は、神様の創造目的は真の父母様です。と教えてくださっています。
メシヤが生きることは使命が大きく、大変な世界です。七死復活とあるように死の峠を越えてこなければなりませんでした。しかし使命はまだ終わっていません。現在進行形です。平和大使活動も進めていく必要があります。真の父母様と共に進む者達でなければなりません。
2013.1.13起源節に向けて最高の親孝行が出来るのは我々食口です。真の父母様が私の人生に何パーセントかかわっているでしょうか。私たちがより一層真の父母様を愛することを天は願っておられるでしょう。
私たちは最終摂理のバトンを受け取ってゴールを目指しています。多くの先人の血と汗と涙を受け取っています。それぞれの環境、事情の中でよく祈って真の父母を愛する歩みをしてください。